
僕は、カレーを作るのが好きだ。
材料を炒め、煮込む。
スパイスを魔法使いのごとく使いこなし、やがて辺りはたまらなく食欲をそそる香りに包まれる。
自分で言うのもなんだけど、僕のカレーは凝っている。
しかも、かなり美味い方だ、と思う。
今まで僕のカレーを食べた人がみんな、異口同音「こんなに美味しいカレーは初めてだ。」と口にするので、あながち間違いではないだろう。
僕のカレーへの拘りを、君は笑う。
いつも可笑しそうに見ている。
いくらなんでも、懲りすぎじゃない?
確かに、あなたのカレーは世界一おいしいけれど。
そう言いつつ、君は待ちきれないように、テーブルにスプーンを用意し始める。
僕は、カレーを作るのが大好きだ。
それは、僕のカレーを食べる君の顔が、本当に幸せそうだから。
その時僕は、君の中で魔法使いになる。
君の好きな、カレーを作るのが、僕は大好きなんだ。
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- 2007/06/16(土) 01:11:10|
- 未分類
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| コメント:4
どういうわけか、お腹がすいてる時にこの話を読んでしまうんです(3度目くらい)
すると、ますますお腹がすいてしまう(笑)
とっても幸せあふれる話で、読むたびにほのぼのします。
写真もおいしそう!
- 2007/10/26(金) 00:55:50 |
- URL |
- 銀河系一朗 #-
- [ 編集]
> 銀河系一朗さん
3度も読んでくださって、ありがとうございます!(笑)
お腹がすいている時に読んでしまう。
それは 「僕」 が魔法使いだからです。
このお話からは、少しずつ魔法が溶け出し、お腹がすいている人を引き付ける。
ネットを通すと幾分魔法が弱まってしまいますが、それでも、敏感な人は引き寄せてしまう。
問題なのは、魔法はそこまでって事で、それ以上の何かを及ぼす力がありません。
もっと強力な魔法使いなら、あんな事やこんな事まで出来てしまう筈なのに。
それはさて置き(笑)、本当にありがとうございます。
とても嬉しく思っています。
- 2007/10/26(金) 20:59:53 |
- URL |
- air #QRxYfbDY
- [ 編集]
> 非公開コメントさん
よかった~。
お役に立てたのなら、良かったです。
しかも、間に合ってほっとしました。
良い結果になる事を心より祈っています。
本当に、少しでも役に立ったのなら、こんな嬉しい事はありません!
コメント、ありがとうございました。
- 2007/10/31(水) 01:50:43 |
- URL |
- air #QRxYfbDY
- [ 編集]