
僕は、カレーを作るのが好きだ。
材料を炒め、煮込む。
スパイスを魔法使いのごとく使いこなし、やがて辺りはたまらなく食欲をそそる香りに包まれる。
自分で言うのもなんだけど、僕のカレーは凝っている。
しかも、かなり美味い方だ、と思う。
今まで僕のカレーを食べた人がみんな、異口同音「こんなに美味しいカレーは初めてだ。」と口にするので、あながち間違いではないだろう。
僕のカレーへの拘りを、君は笑う。
いつも可笑しそうに見ている。
いくらなんでも、懲りすぎじゃない?
確かに、あなたのカレーは世界一おいしいけれど。
そう言いつつ、君は待ちきれないように、テーブルにスプーンを用意し始める。
僕は、カレーを作るのが大好きだ。
それは、僕のカレーを食べる君の顔が、本当に幸せそうだから。
その時僕は、君の中で魔法使いになる。
君の好きな、カレーを作るのが、僕は大好きなんだ。
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- 2007/06/16(土) 01:11:10|
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