
有り得ないところから血が出た!
どくどく、という程ではない。
少しずつ。
それでも、僕の体内から赤い液体は流れ出ていっている。
少しずつ少しずつ。
シャワーを浴びようとして気付いたのだ。
へそから血が出ている。
仕方がないので、絆創膏を貼って、とりあえず寝た。
朝起きても、相変わらず少しずつ血は出ている。
例えば、へそをいじったとか、心当たりがあるのならいい。
しかし、前触れも予告もなく、いきなり血が出ていたのだ。
それも少しずつ。
大量に出血しているのなら、会社を休んで病院へ行っただろう。
しかし、痛みもなく、気付くかどうかの微量な量の出血、僕はどうすればいいのか判断をしかねていた。
とりあえず、また絆創膏を貼って会社へ行く。
昼休みにトイレで絆創膏を替える。
少しずつの出血とは言え、貼り替えないと血が滲み出そうだ。
僕は漠然と、この出血量でもいつかは大量出血になるのかと考える。
半日で、○○ccとして、と計算し始めて、途中でバカらしくなってやめる。
どの位の出血かも正確に分からないのに、こんな計算に何の意味がある?
それに、仮に大量出血になるとしても、どうせ人生というものは、緩やかに死への時を刻み続けるようなものではないか。
そこに、出血という要素が加わっても大して変わらないだろう。
幸い、僕の出血には痛みもない。
そう思い、良くも悪くもならないまま、もう2年になる。
少し変わった事と言えば、毎日へそを確認して、死ぬまではちゃんと生きよう、と思うようになった事くらいだ。
世の中に、微量な出血をする人が増えれば、世界はもっと平和になるのかも知れない。
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- 2007/06/15(金) 03:24:59|
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