
その日、僕は小さな自分の部屋で、1人でビールを飲んでいた。
世界は僕とまるで関係ないところで回り続けている気がした。
周りの全てが僕に対してよそよそしく、拒絶しているかのようだった。
海の底にたった1人で沈んでいるみたいな気分で息苦しかったが、こんな時は、1人でじっとしてやり過ごすしかない、そんな気分だった。
少し暑さを感じ、部屋の窓を開けた時だった。
ちりんちりん。
気の早い誰かが、もう風鈴をつけたらしい。
風と一緒に、僕の部屋の中へ音が流れ込んでくる。
ちりん。
僕の中に風が満ち、ゆっくりと世界はもう1度僕に寄り添った。
僕は静かに海面へと浮かび上がる。
僕は、洗ったばかりのTシャツを着て、カメラを片手に出かける事にした。
そして、僕は、君に出会った。
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- 2007/06/13(水) 18:09:56|
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